新潟県魚沼市と福島県会津若松市を結ぶJR只見線が10月1日、11年ぶりに全線で運転を再開した。絶景の秘境路線として知られるが、2011年7月の新潟・福島豪雨で福島県の鉄橋が損傷し、会津川口駅から只見駅の区間は、バスによる代替輸送が行われていた。その区間の工事が終了したのだ。
「待ちに待ったこの日が来ました。全線再開の記念列車が通ったら舟から手を振りたいと思います」
早戸駅(福島県三島町)近くの「霧幻峡(むげんきょう)の渡し」で、渡し舟の船頭を務める大竹一樹さん(26)は1日、そう言って船着き場から舟を出した。この辺りでは、列車は只見川に沿って走り抜けていく。
水量が豊かな只見川は、霧幻峡の付...
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