
ご飯茶わんに輝く新米がおいしい時季だ。長野県出身の記者にとって、「食の新潟」を印象付けてくれたのが、大学時代にアルバイトした新潟市西区内野地区の仕出し割烹(かっぽう)だ。
かきあえなますも、茶豆もそこで初めて食べたし、大きな輪切りのナスを丸ごと揚げて、肉みそをたっぷりかけた一品もインパクトが大きかった。
お座敷に一通り料理を運んだ後、厨房(ちゅうぼう)のステンレスの作業台を囲んで食べた、まかない料理の味も忘れられない。店は地域の集まりや法事などで、週末ごとに大勢のお客さんが訪れていた。
新型コロナウイルス禍が長引く中、地域に根ざした料理店が大きな影響を受けている。
県内の仕出し料理店は、個室...
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