「明治日本の産業革命遺産」は、江戸末期から明治に造られた炭鉱の遺構や製鉄所、造船所など8県11市23資産からなる。幕末から50年余りの短期間で、重工業を本格化させたことを示すものとして評価されている。23資産は、ものづくり大国である日本の出発点を、東北から九州まで壮大なスケールの遺跡群で表している。

産業革命遺産は、人類の科学技術の発展と産業活動の進展の成果を示す「産業遺産」だ。「佐渡島(さど)の金山」(新潟県佐渡市)も、産業遺産として世界遺産を目指している。
23資産は、同種の遺産を一括で推薦する「シリアルノミネーション」の遺産として登録された。「軍艦島」の通称で知られる端島(はしま)炭坑...
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