妙高市の笹ケ峰高原にあるグリーンハウスでは、焼山を眺めながらステーキを食べることができる(上越支社・大渕一洋撮影)

 休みの日に子どもを乗せて一般道をドライブするのが好きだ。勤務地の新潟県上越市から山梨県の実家まで帰省する時も高速道は使わない。道中、道の駅に立ち寄るのが楽しみで、カーナビで近道を探すのだが、ひどい山道に案内されることもある。

 人家がない道をつづら折りに上り下りし、飲食店を見つけると、ほっとする。せっかくだからと入ってみると、パンやカレー、そばなど思いがけない逸品に巡り合うことが多い。そうした店には首都圏から訪れる客もいると聞く。

 かつて勤務していた新潟県魚沼市では、JR只見線の大白川駅の中で知人が手打ちそば店を開いていた。祝日と週末だけの営業だったが、駐車場はいつも満杯。ローカル線を眺めながら食べる手打ちそばと、近くで採れた山菜の天ぷらの味は今でも忘れられない。

 上越地域にも同じような知る人ぞ知るグルメがあるだろうかと探してみた。定義はないが、最寄りの駅から徒歩で向かうには困難で、自然豊かな場所にある店と勝手に設定した。意外にも、ステーキにイタリアンのコース、手打ちそば、メープルシロップとさまざまなグルメがあることが分かった。

 立地条件をものともせず、こだわりのメニューや商品でファンを魅了し、山奥まで誘うグルメ。この夏、堪能しに上越地域をドライブしてみませんか?...

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