
一年を通じて多彩な旬の食材があり、豊かな食文化を誇る新潟県を代表するグルメはなんだろう。
筆者はすしとラーメンを挙げたい。日本海の新鮮な海産物を満喫できるすしはもちろんだが、「新潟五大ラーメン」のように、さまざまなご当地麺を楽しむことができるのも新潟県ならではだと思う。2022年には新潟市のラーメン外食費(2021年)が、全国1位と発表されたことも大きな注目を集めた。
そんな二つの魅力ある逸品を一緒に味わえたら-。
そんな欲望に応えてくれる、まちのすし店が県内各地にある。
のれんをくぐると、メニュー表には、握りずしやちらしずしに併せ「中華そば」「タンメン」などが並ぶ。すしを頼まず、ラーメンのみ単品で注文する人も多い。
今回おじゃましたのは、地域で半世紀以上親しまれる老舗ばかり。もともとそば店だったり、移転を機にメニューに加えたり…。始めた経緯はそれぞれだが、先代から受け継いだレシピを守り続けている。
すしに合うよう、あっさりした味わいのラーメンを提供する店もあれば、コクのあるマーボー麺が売りの店も。物価の高騰が収まらない中で、手頃な価格で楽しめるメニューもある。
すし店で提供される昔ながらの味わいの一杯。地元に愛され、根付いているゆえんが見えてきた。...
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