齋藤純一氏
齋藤純一氏

【2021/12/12】

 連載「越山会のムラ かすんだ道標」では、田中角栄元首相のお膝元、旧新潟3区の山村や港町の過去と現在を見てきた。いずれの地域も過疎化や活力の減退に頭を抱えている実態が浮き彫りとなった。政治が地域にもたらしたものは何だったのか。また、これから何が求められるのか。政治とインフラの関係に詳しい新潟大大学院現代社会文化研究科の稲吉晃教授(41)と、政治理論が専門で早稲田大政治経済学術院長の齋藤純一教授(63)に聞いた。

-政治が地方発展のために果たしてきた役割をどう考えますか。

 「田中角栄元首相には、ばらまきや利益誘導との批判もあるが、国土の均衡ある発展というビジョンは正しかった...

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