変化、生成の連続 進行の軌跡

 森英恵、高田賢三、三宅一生という日本を代表するファッションデザイナーが、ウイルス禍の間に相次いで他界したことは記憶に新しい。そして、ともに世界で活躍したコシノジュンコの追悼の言葉をそのたびに見聞きした覚えがある。

 コシノは、新人デザイナーの登竜門とされる装苑賞を文化服装学院在学中に最年少で受賞したが、審査員として強く推薦したのが森だった。

 生涯の親友となった高田とは同学院の同期生であり、また同じ頃多摩美大生だった三宅とは学生有志を集めて勉強会を開くなど、ライバルであり同志だったと彼女は語っている。こうしたファッション界の時代の移り変わりにあって、コシノをいわゆる「レジェンド」として見ることに...

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