「お米とか好きなので、すしが食べたい」。めったに見せることのない、ちゃめっ気のある笑顔が印象的だった。

 北京冬季五輪スノーボード男子ハーフパイプで金メダルを獲得した村上市出身の平野歩夢選手(23)。初出場で9位に入った弟の海祝(かいしゅう)選手(19)と一緒に凱旋(がいせん)し、村上市役所を訪れたときの発言が忘れられない。

 二刀流を掲げてスケートボードに挑んだ東京五輪直後に日本を離れ、ふるさと村上に戻ったのは約半年ぶりだという。見慣れた景色や、交流のある人々の顔が王者の心を和ませたようだ。

 競技中はもちろん、インタビューなどでも終始クールな表情で語るイメージが強いだけに、こちらも思わず頰が緩...

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