坂道を転がり出したボールがどんどん加速していくように、減少傾向に歯止めがかからない。
厚生労働省の人口動態統計(速報値)によると、2021年に生まれた赤ちゃんは84万2897人で、過去最少を更新した。
6月には日本人のみを対象にした「概数」が公表されるが、そこでは81万人前後になる見通しだ。
出生数が100万人を割り込んだのは16年だった。それからわずか5年で生まれてくる赤ちゃんが20万人近く減ったことになる。
さかのぼってみた。出生数が120万人を割ったのは1993年が最初だ。それから20万人減って100万人になるまで20年以上かかっていた。昨今の減少ペースがいかに速いかが分かる。
若い世...
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