映画「ゴジラVSビオランテ」などで知られる映画監督の大森一樹さんはかつて、ゴジラ映画の配役の基本は「ヒーローとヒロインとマッドサイエンティストの組み合わせだ」と語っていた。
シリーズ第1作の「ゴジラ」で、そのヒーローを演じたのが先日亡くなった宝田明さんだ。ビデオなどで何度も見たが、爽やかな二枚目の役柄にぴったりだった。
ゴジラを倒す物質を開発しながらも、戦争に利用されることを懸念して協力を拒む「マッドサイエンティスト」を説得する場面が印象的だった。
その後も宝田さんが多くのゴジラ作品に出演し続けた理由の一つは、シリーズに込められた非核・平和の思いに共感したからではないだろうか。
旧満州で生ま...
残り277文字(全文:577文字)