土砂崩れで被災した国指定五十嵐家住宅を視察する修理検討委員会メンバーら=阿賀町豊実
土砂崩れで被災した国指定五十嵐家住宅を視察する修理検討委員会メンバーら=阿賀町豊実

 2022年の新潟県北豪雨で被災した新潟県阿賀町豊実の国指定重要文化財「五十嵐家住宅」の復旧に向け、有識者でつくる修理検討委員会の第1回会合が阿賀町で開かれた。現地の視察などを行い、移築の方向で検討することを確認した。

 五十嵐家住宅は福島県境に近い山奥にあり、1759年築の主屋のほか、1847年築と1924年築の二つの蔵がある。豪雪地の山村農家の生活を伝える建物で、後世の改修が少ない状態で受け継がれてきたことが評価され、1991年に国の重要文化財に指定された。

 県北豪雨では、五十嵐家住宅の背後にある斜面が崩壊。主屋の半分が土砂に引きちぎられるように流された。現在は流された部材の回収が終了し、残...

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