ランチバイキングで提供された地元の野菜をふんだんに使った料理
ランチバイキングで提供された地元の野菜をふんだんに使った料理

 新潟県魚沼地域で「農家レストラン」が増えている。地元で昔から伝わる素朴な料理や、ご当地ならではの食材を使った珍しい品々が人気で、県内外から多くの客が集まる。農家の皆さんが丹精込めて作った料理を紹介する。(5回続きの3回目)

◆深緑の山に囲まれた地に予約客が詰めかける

 深緑の山に囲まれた新潟県魚沼市守門(すもん)地区の須原公園で、雪のない半年間、月に2日間だけ山の「ごっつお」のランチバイキングを楽しめるレストランが開かれる。その名は「山彩すもん」。

 2024年の営業が始まった5月、調理場で三角巾とエプロン姿の地元の主婦たちが準備に大忙しだ。慣れた手つきで野菜を包丁で刻み、大鍋で煮物を作った。「味見して」「いいあんばいだ」。和気あいあいと手際よく料理を次々完成させた。

 この日は、ゼンマイやタケノコの煮物、...

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