
しょうゆの原料としてつくられた小麦の収穫を体験する子どもら=長岡市深沢町
新潟県長岡市十日町の県醤油(しょうゆ)協業組合などが、県産の大豆と小麦を使って昔ながらの製法を採用してつくるしょうゆ「郷土の実り」が、初仕込みから10年目を迎えた。長岡産小麦の収穫体験など、消費者を巻き込む活動も地道に続けており、地場の農業や食文化への関心が少しずつ広がっている。
「郷土の実り」は協業組合と山崎醸造(小千谷市)、ホクショク(長岡市)が取り組むプロジェクトで、2015年に初仕込みをした。組合によると、県内ではかつて小麦がたくさん作られていたが、戦後減少した。小麦の生産を増やして「県産醤油」を復活させ、農業の活性化にもつなげようと、取り組みを始めた。
加温して発酵を促す通常の製法...
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