上杉謙信が身に着けたとされる烏帽子形白綾頭巾(上杉神社提供)

 越後の誇る戦国武将・上杉謙信を祭る上杉神社(山形県米沢市)は、国の重要文化財で、謙信が実際に身に着けたとされる白い頭巾を400年以上の歴史で初めて修復する。川中島合戦図にも描かれ、謙信のシンボルとされる白頭巾。しかし明治時代に上杉家が一般への公開を禁じたため、ほとんど人目に触れたことがない「幻の名品」だ。

白頭巾姿の上杉謙信が描かれた川中島合戦図(泰巖歴史美術館所蔵)

 2028年3月まで京都国立博物館(京都市)内の文化財保存修理所に預けて修復。その後、上杉家の現当主が禁令を解き、謙信生誕500年となる30年までに上杉神社で一般公開に踏み切る方針だ。

 正式名称は烏帽子形白綾頭巾(えぼしがたしろあやずきん)。「服飾類(伝上杉謙信・上杉景勝所用)」の一部として...

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