「佐渡島(さど)の金山「相川鶴子金銀山」と「西三川砂金山」の二つの鉱山遺跡で構成。17世紀には世界最大級の金の産出量を誇った。金の採取から精錬までを手工業で行っていた時代の遺構が残っているのは、世界的に例が少ないとされる。」(新潟県佐渡市)の世界文化遺産1975年に発効した世界遺産条約に基づき、歴史的建造物や遺跡を対象にユネスコが人類共通の財産として登録する。国内では姫路城などが登録されている。世界遺産にはほかに、貴重な生態系などの自然遺産と、文化と自然の要素を併せ持つ複合遺産がある。登録の可否は世界遺産委員会が決める。登録が決まった7月27日、佐渡市民は思い思いに祝福を表現した。パブリックビューイング(PV)会場での万歳、商店街での佐渡おけさ、名物かかしの花畑に手作りの看板…。喜びに沸き熱気に包まれた佐渡島の一日を振り返る。
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国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会の審議のPVは午後1時半ごろから、メイン会場のきらりうむ佐渡、サブ会場の市役所で行われた。

きらりうむ佐渡には約200人が集まった。「佐渡を世界遺産にする会」のメンバーや来賓は屋外の会場で、額に汗を浮かべながらモニターを見守った。江戸まで金を運んだ人足の姿をした人も。登録が決まると、金色のスティックバルーンを連打し、割れんばかりの大音量が会場に響いた。

佐渡相川ふれあいガイドの女性(70)は「ようやく報われたと思った。これまで一生懸命尽力してくれた先達の存在があってこそ。これからもガイドとして佐渡の良さを伝えていきたい」と...
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