たらい船などの展示を紹介するホテル日航新潟の田中幸二郎総支配人=7月29日、新潟市中央区
たらい船などの展示を紹介するホテル日航新潟の田中幸二郎総支配人=7月29日、新潟市中央区

 「佐渡島(さど)の金山「相川鶴子金銀山」と「西三川砂金山」の二つの鉱山遺跡で構成。17世紀には世界最大級の金の産出量を誇った。金の採取から精錬までを手工業で行っていた時代の遺構が残っているのは、世界的に例が少ないとされる。」の世界文化遺産1975年に発効した世界遺産条約に基づき、歴史的建造物や遺跡を対象にユネスコが人類共通の財産として登録する。国内では姫路城などが登録されている。世界遺産にはほかに、貴重な生態系などの自然遺産と、文化と自然の要素を併せ持つ複合遺産がある。登録の可否は世界遺産委員会が決める。登録決定を受けて7月29日、新潟市内のホテルや交通事業者、小売業者などからは観光面の波及効果に期待する声が上がった。市内を通って佐渡に向かうルートを盛り上げるとともに、周遊を促し旅行客の獲得を図りたい意向だが、「現時点で効果は見通せない」との声も一部で漏れる。

 新潟交通(新潟市中央区)は首都圏などから新潟県内への高速バスを運行し、佐渡島内でも交通、宿泊業を展開している。竹内正喜取締役は「登録は悲願だった。新潟の周遊も含めてチャンスと捉えている」と話す。運転手不足など課題はあるが、他の交通機関とも連携しながら受け皿を整備する考えだ。

 新潟空港を拠点とする航...

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