
24時間稼働する越路原プラント。夜間も安全に点検できるようにライトで照らしており、夜景スポットにもなっている=長岡市
新潟県の原油、天然ガスの生産量は全国1位で、中でも長岡、柏崎の両市にかけての一帯は、優良な油ガス田が並ぶ一大産地となっている。明治期には油田開発が本格化し、石油産業が発展する起点ともなった。以来、資源の少ない日本にあって、貴重な国産エネルギーの供給をけん引し、生活や経済活動を下支えしている。生産現場を訪ねるとともに、地下資源開発の歴史をたどった。(2回続きの2)
◆輸入に依存する日本、貴重な国産エネルギー
天然ガスの生産量、埋蔵量で全国1位を誇るのが、長岡市越路地域の南長岡ガス田だ。拠点となるINPEX長岡鉱場の越路原プラント(来迎寺)は、国内最大級の処理能力があり、発電事業も手がける。エネルギーの安定供給のため、日夜稼働している。
INPEXは1950年代に県内の天然ガス開発を始め、79年に南長岡ガス田を発見。84年に越路原プラントを稼働させ、94年に親沢プラント(親沢町)を立ち上げた。

ガス層は地下5000メートルにあり、長さ6キロ、幅3キロ、厚さ1キロと推定される。長岡鉱場の1日当たりの天然ガス供給量...
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