
新潟市中央区の「新潟駅バスターミナル」が3月末に開業し、約半年が経過した。新潟市は、分かりにくいと指摘されていたバス乗り場の案内表示の改善を進め、利用者からは評価する声が上がる。一方で、要望の多い万代口側エスカレーターの設置は2025年度の予定で、周辺の整備工事も続いており、さらなる利便性の向上はまだ先になりそうだ。
開業半年を過ぎた10月1日の新潟駅バスターミナル。日中、多くのビジネスマンや観光客、高齢者らでにぎわっていた。
開業当初、バス乗り場の案内表示には1〜18の数字が書かれているだけで、利用者らから「バスがどこへ行くのか分かりにくい」との指摘があった。
新潟市は9月までに、全ての乗り場の案内表示に「県庁線」「空港・松浜線」などの路線名や「朱鷺メッセ」「万代・古町方面」といった目的地、経由地を追加。通勤でほぼ毎日利用するという東区の60代パート女性は「以前はバスの行き先が分かりづらかった。目的地などが書かれているのは便利」と評価する。
その一方で、利用頻度の低い市民、観光客らが通行人に乗り場を尋ねるなど、戸惑う姿も見られた。初めて訪れたという西区の70代無職女性は「万代・古町方面 有明線 女池線 信濃町線」と表記された8番線で、困惑した表情を浮かべていた。「万代や古町が終点かと思った。路線名を見れば経由地と分かるが、初めての人や市外の人は分からないのでは」と話し、表示の工夫を求めた。

バスターミナルで、バス専用走行路を挟んで反対側の乗り場や店舗に行くには、階段やエレベーターなどを使う必要がある。このため、走行路を横断する人がいることも問題だった。市は市外の人の利用が増える春の大型連休中、横断禁止を呼びかける人員を配置し、お盆期間は立て看板を増やした。今後も対策を強化する方針だ。

市新潟駅周辺整備事務所の...