山林で杉を伐採する柏崎地域森林組合の大野智也さん=柏崎市新道
山林で杉を伐採する柏崎地域森林組合の大野智也さん=柏崎市新道

 近年、大雨や土砂災害が頻発しており、災害から地域を守るためにも、山林を整備し、維持していくことが求められている。新潟県柏崎市と柏崎地域森林組合は協力して、林業従事者の担い手確保に努めている。国が導入した森林環境譲与税を活用した取り組みを進め、新規採用に効果が見え始めているが、現場はまだまだ人手が足りていない。関係者は「山林が荒れれば災害のリスクが高まる」と訴える。

 柏崎市新道の山林に、チェーンソーの音が響く。柏崎地域森林組合の林業技術員、大野智也さん(22)が慣れた手つきで杉を伐採していく。木が地面に倒れると、「ズドン」と音が鳴った。

 3年目の大野さんは柏崎市出身で、新潟県農業大学校を卒業し...

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