
経団連の十倉雅和会長(住友化学会長)は11月21日、新潟県の東京電力柏崎刈羽原発新潟県の柏崎市、刈羽村にある原子力発電所で、東京電力が運営する。1号機から7号機まで七つの原子炉がある。最も古い1号機は、1985年に営業運転を始めた。総出力は世界最大級の約821万キロワット。発電された電気は関東方面に送られる。2012年3月に6号機が停止してから、全ての原子炉の停止状態が続いている。東電が原発を再稼働させるには、原子力規制委員会の審査を通る必要がある。7号機は2020年に全ての審査に「合格」したが、安全対策を施している最中で、再稼働していない。を視察した。早期の再稼働東京電力福島第1原発事故を踏まえ、国は原発の新規制基準をつくり、原子力規制委員会が原発の重大事故対策などを審査する。基準に適合していれば合格証に当たる審査書を決定し、再稼働の条件が整う。法律上の根拠はないが、地元の自治体の同意も再稼働に必要とされる。新潟県、柏崎市、刈羽村は県と立地2市村が「同意」する地元の範囲だとしている。への期待を示した上で「最後は知事、県民の判断になると思うが、一刻も早くなることを願う」と述べた。経団連として、地域経済へのメリットを考える意向も明らかにした。
経団連会長が柏崎刈羽原発を視察するのは2016年以来、8年ぶり。24年4月に7号機の原子炉に核燃料が装塡(そうてん)され、技術的には再稼働できる状況になったことを踏まえ、訪れた。
視察には7人の副会長も同行。一行は7号機の原子炉建屋に入り、東電福島第1原発事故2011年3月11日に発生した東日本大震災の地震と津波で、東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の6基のうち1~5号機で全交流電源が喪失し、1~3号機で炉心溶融(メルトダウン)が起きた。1、3、4号機は水素爆発し、大量の放射性物質が放出された。の教訓として設置された...