
島内最長となる業歴216年の菓子製造業「しまや」本店=佐渡市沢根五十里
帝国データバンク新潟支店(新潟市中央区)は、新潟県佐渡市の主要企業490社を対象にした経営実態調査をまとめた。30年超の業歴があるのは81・4%の399社で、新潟県平均の68・2%を大きく上回り、長年持続する企業が多いことが分かった。一方で起業の動きは乏しく、新規創業支援の課題が浮き彫りとなった。
「佐渡島(さど)の金山「相川鶴子金銀山」と「西三川砂金山」の二つの鉱山遺跡で構成。17世紀には世界最大級の金の産出量を誇った。金の採取から精錬までを手工業で行っていた時代の遺構が残っているのは、世界的に例が少ないとされる。」が世界文化遺産に登録されたことを機に、帝国データバンクが保有する10月時点のデータベースを基に調べた。
調査の結果、8割が業歴30年超、9割超が売上高10億円以下、8割弱が従業員10人以下という傾向が出た。担当した太宰俊郎さんは「島という地理的特性から参入が難しく、比較的小規模の企業が持続している」と分析した。業歴100年超の老舗企業は5・9%の29社で、最長は1808(文化5)年に創業した菓子製造業「しまや」(沢根五十里)の216年だった。
業種別では、...
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