グレステンのラインアップの一部。包丁側面のくぼみに切れ味の秘密がある
グレステンのラインアップの一部。包丁側面のくぼみに切れ味の秘密がある

 キノコやコメなどの農産物栽培や織物産業で知られる新潟県十日町市で、料理人らから支持を得ているステンレス製包丁が生産されている。十日町市唯一の刃物メーカー、ホンマ科学(明石町)の「グレステン」シリーズだ。

 グレステンを使うある料理人の交流サイト(SNS)の動画を見ると、レンコンを薄くスライスしても素材が包丁にくっつかず、まるで切断されていないかのようにレンコンの形状が保たれていた。

 ホンマ科学の取締役新規事業部長の小林正夫さん(55)によると、くっつかない秘密は包丁の表面に施されたディンプル(くぼみ)加工だ。食材とくぼみの間に空気が入り、刃離れが良くなり軽い切れ味を実現するという。包丁は職人が...

残り450文字(全文:750文字)