高さ約2メートルの鍾馗様を担いでお堂に運ぶ住民ら
高さ約2メートルの鍾馗様を担いでお堂に運ぶ住民ら

 集落の守り神となる鍾馗(しょうき)様をわらで作り無病息災などを祈る新潟県阿賀町早春の伝統行事「鍾馗祭り」が2月2日、武須沢入(ぶすざわいり)集落で行われた。一説には400年の歴史があるといわれる鍾馗祭りだが、2024年は過疎化と高齢化で鍾馗様作りを断念。25年を最後と決め、2年ぶりに制作に当たった。住民は「寂しい」と吐露するが、集落の現実から仕方がないとの諦めも。さまざまな思いを胸に、お堂にまつられた鍾馗様に手を合わせた。

 鍾馗祭りは2月から3月にかけて町内5集落で開催され、各地で特色のある鍾馗様が作られてきた。2005年には県無形文化財に指定されている。しかし、担い手が確保できないなどとし...

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