長岡空襲で米軍の爆撃目標範囲の中心点だったことを示す石碑。奥に長岡戦災資料館が移転する予定の互尊文庫がある=長岡市坂之上町3
長岡空襲で米軍の爆撃目標範囲の中心点だったことを示す石碑。奥に長岡戦災資料館が移転する予定の互尊文庫がある=長岡市坂之上町3

 新潟県長岡市は、太平洋戦争末期の「長岡空襲」の記憶を伝える長岡戦災資料館(城内町2)を互尊文庫(坂之上町3)の建物に移転する。2025年度オープンを目指し、22年度は本格準備に入る。移転先は空襲の爆撃目標の中心地点がある明治公園の隣で延べ床面積は4倍になるため、関係者は発信力の強化や展示の充実に期待する。一方、駅前の好立地から移ることで利便性の低下を懸念する声もある。空襲体験者の高齢化が進み、伝承の大切さが増す中、より訴求力のある展示にする工夫や館の周知が課題となりそうだ。(報道部・樋口耕勇)

 戦災資料館は、中心市街地の再開発事業に伴って移転する互尊文庫の後に入る。現在は賃借の民間ビルだが、...

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