神立フュージョンバンプスクールの特徴を説明する西伸幸さん=湯沢町の神立スノーリゾート
神立フュージョンバンプスクールの特徴を説明する西伸幸さん=湯沢町の神立スノーリゾート

 凹凸が連続した斜面(コブ)を滑ってターンの正確性などで競うスキー種目「モーグル」で五輪3大会連続出場した西伸幸さん(39)=東京都=が、新潟県湯沢町のスキー場「神立スノーリゾート」を拠点に活動している。全国でも珍しいコブを専門に教える「神立フュージョンバンプスクール(KFBS)」の校長として、合理的なコブの滑り方を一般スキーヤーに伝授している。(報道部・奥村直之)

 2010年のバンクーバー大会(9位)から五輪に3大会連続出場し、世界選手権では2人同時に滑るデュアルモーグルで09年に2位、11年に3位に入るなど、世界の舞台で活躍した。18年の全日本選手権を最後に引退し、現役時のコーチだった附田雄剛(つきたゆうご)さん=五輪4大会連続出場=が当時活動していたKFBSに加わった。

 毎年、スキーシーズンが始まる12月に湯沢入りする。春先には雪の残るかぐらスキー場に移って5月ごろまでレッスンを続けるため、約半年を湯沢で過ごす。「自宅は東京だが、この生活を続けて湯沢にもホーム感が出てきた」と笑う。

▽合理的な滑りを伝授

 KFBSの特徴は、モーグルから見たコブの合理的な滑り方を教える点だ。速く、直線的に滑るモーグルには、コブに必要な技術が詰まっている。効率よく、体への負荷を少なくした滑りでもあるからこそ、根底の技術は一般のスキーヤーが取り入れてもよいという。「(板をハの字にする)プルークボーゲンさえできれば、レッスンに来てみてほしい。実際に受けに来る人は、競技志向の人ばかりではない」と話す。

スクール専用のコブコースを滑る西伸幸さん

 初級者向けのレッスンも設けており...

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