堀江謙仁さんが運営する民泊施設「キリサワベース」=長岡市小国町桐沢
堀江謙仁さんが運営する民泊施設「キリサワベース」=長岡市小国町桐沢
運営する民泊施設「キリサワベース」を眺める堀江謙仁さん=長岡市小国町桐沢

堀江謙仁さんが運営する民泊施設「キリサワベース」。奥にはトレーラーハウスが見える=長岡市小国町桐沢

 東京から新潟県長岡市小国地域に移住した男性が、空き家を改装した民泊施設を運営している。1日1組限定貸しで、静かな集落内に立地し、施設内には落ち着いて仕事ができるスペースもある。男性は「空き家や古民家を活用する新たなモデルにしたい」と意気込んでいる。

 男性は2016年に移り住んだ堀江謙仁(けんと)さん(63)。東京都武蔵野市でのまちづくりのNPO活動を通じて、地域住民の集いの場に設けたカフェの運営を行っていた。カフェで小国地域の住民と知り合い、2008年に初めて小国を訪れた。

 田植えや稲刈りなどで行き来するうちに、小国の豊かな自然に魅了された。「ネットがあればどこでも仕事ができる」と考え、移り住んだ。

 おぐに森林公園などで勤務した後、長岡市小国町桐沢にある築50年近い空き家を改装し、「キリサワベース」と名付けて21年に開業した。名前には「ベース基地にして自然を楽しんで」という願いを込めた。周辺には棚田が広がっており、春から夏はウッドデッキに出て鳥のさえずりを楽しみ、冬は雪に覆われた斜面を滑って遊ぶことができる。

 宿泊場所の2階には、梁(はり)を生かしつつ天井を取り払った空間が広がり、シングルベッドのある部屋を設けた。2人以上で利用する場合は、布団を用意する。

堀江謙仁さんが運営する民泊施設「キリサワベース」=長岡市小国町桐沢

 1階は、ふすまや畳を取り除いてフローリングにした54平方メートルのコワーキングスペースがある。宿泊者以外の利用も受け付けている。

 24年末には敷地内にトレーラーハウスを設置した。2人が...

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