
櫻井俊晴社長
新潟県内の百貨店の象徴だった新潟三越の閉店から、2025年3月22日で5年となる。新潟三越伊勢丹(新潟市中央区)は、新潟伊勢丹(新潟市中央区)に経営資源を集中し、商品構成や顧客網の維持、拡充を図ってきた。一方、全国的にはインバウンド(訪日客)需要で潤う首都圏の百貨店と地方で明暗が分かれる。県内ではJR新潟駅の商業施設が2024年春に開業するなど環境が変化し、より一層の顧客の開拓が必要となる。就任から1年を迎える櫻井俊晴社長(51)に、県内唯一の百貨店としての戦略や展望を聞いた。(報道部・阿部秀哉)
-三越の組織文化や顧客をどう受け継ぎましたか。
「三越はおもてなし、伊勢丹はかっこよさやスタイリッシュという強みがそれぞれあり、その融合により社内の文化をつくり上げてきた。三越の顧客が多かった新潟市西区に2020年、小型店をオープンした。三越の外商顧客は三越出身の営業が担当し、9割が伊勢丹に移行してもらった。伊勢丹のリニューアルも進め、業績はおおむね計画通りに推移している」
-商圏をどう捉えていますか。
「新潟県は...
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