鳥屋野潟南部開発計画の図面
鳥屋野潟南部開発計画の図面
周辺見取り図
周辺見取り図

A街区の建物平面図(クリックで拡大画像が見られます)
A街区の建物平面図(クリックで拡大画像が見られます)

B街区の建物平面図(クリックで拡大画像が見られます)
B街区の建物平面図(クリックで拡大画像が見られます)

C街区の建物平面図(クリックで拡大画像が見られます)
C街区の建物平面図(クリックで拡大画像が見られます)

 大型商業施設やスポーツスタジアムがあり、新潟市で一番にぎわっていると言っても過言ではない、鳥屋野潟の南部地区がさらに変わりつつあります。2028年4月にも、巨大な商業エリアが開業する計画です。関係者の間では、集客の核として「倉庫型商業施設」が入る案もささやかれています。アルビレックス新潟のホームゲームと重なった日の渋滞も懸念される大規模開発。新潟日報社は開発を担当する企業が新潟県へ届け出た書類を入手‼その計画の全貌を読み解きます。

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 新潟日報社は県に情報公開請求を行い、開発企業の大和ハウス工業(大阪市)などが県に届け出た「特定施設新設届出書」の写しを入手しました。

◆ガソリンスタンドも?

 届出書によると、施設の名称は「(仮称)鳥屋野潟南部交流拡大エリア」。ハードオフ・エコスタジアムと新潟市道弁天橋姥ケ山線の間、新潟市中央区姥ケ山、長潟に整備されます。

 現地は現在、一面の田んぼですが、計画が実現すれば、その風景は様変わりしそうです。

鳥屋野潟南部の商業施設予定地=新潟市中央区長潟

 エリアは三つの「街区」に分かれており、建設される建物は計9棟もあります。道路を挟んでエコスタの東側に整備されるのが「A街区」。物販棟が2棟建ちます。

 その南側に道路を挟んで「B街区」が造成されます。ここは物販棟が1棟、非物販棟が1棟が建つ予定です。

 弁天橋姥ケ山線沿いの「C街区」には、物販棟5棟が立ち並ぶ計画です。

A街区の建物平面図(クリックで拡大画像が見られます)

 B街区の1棟が最も大きな建物で店舗面積1万3933平方メートル。ほぼ同じ規模でA街区の1棟が1万3224平方メートルとなっています。

 B街区の建物のうち、唯一の「非物販」となっている建物はガソリンスタンドの予定と書かれています。

B街区の建物平面図(クリックで拡大画像が見られます)

 C街区の建物の店舗面積は346平方メートル~7800平方メートル。A・B街区に比べれば、1棟ずつは小さいですが、5棟合わせた店舗面積は1万8510平方メートルとなり、三つの街区で最も広くなりそうです。

C街区の建物平面図(クリックで拡大画像が見られます)

◆アルビの試合と重なると?

 期待が膨らむ開発計画ですが、懸念は交通渋滞となりそうです。周辺にはビッグスワン、エコスタ、既存の大規模商業施設もあり、サッカーJ1アルビレックス新潟のホームゲームなどスポーツイベント開催時には、今も渋滞が起きがちです。2月に計画が明らかになると、SNSには大渋滞を心配する投稿があふれました。

 新商業エリアが見込む集客は、祝休日で1日当たり約5万6千人にも達します。計画では計2852台を収容する駐車場ができるほか、新潟市は主要なアクセス道となるA街区とB・C街区の間の道路を拡幅する予定を明らかにしています。また計画図ではB街区、C街区の間にも道路が通る予定となっています。

 花角英世知事も交通渋滞の悪化に懸念を示しています。3月下旬の定例記者会見では「スマートインターチェンジを造るべきだという意見を持っている人もいる」などと話し、「交通の流れをどうするかは避けては通れない課題だ」と対策の必要性を指摘しており、今後の対応が注目されます。

◆開発の大和ハウス工業、「地域の役に立つ施設にしたい」

 9棟に入る店舗はどういう業種で、公表時期はいつごろになるのでしょうか?
 大和ハウス工業広報企画部に聞きましたが「店舗の詳細や公表時期はまだ申し上げられない」と、具体的な回答は得られませんでした。
 ただ、「地域の役に立つ施設にしたい」とのことで、交通渋滞についても「心配する声を聞いている。対応を関係者で検討、調整していきたい」としています。

 新潟県に提出された届出書は、2025年5月18日まで新潟県庁や新潟市役所などで見ることができます。また、18日まで、県に対して計画への意見書を提出することができます。...
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