
焼き鳥チェーンの最大手「鳥貴族」が新潟県に初進出した。4月にJR新潟駅南口近くにオープンし、全品390円の均一価格や国産食材を売りに活気を見せる。全国展開するエターナルホスピタリティグループによると新潟県出店はかねての計画で、観光客を含めて集客を見込めることから新潟駅周辺に決まったという。社長の大倉忠司氏(65)が大阪市の本社で新潟日報社のインタビューに応じ、「1店で終わらず、市場として可能な限り出店する。新潟の活性化につながればいい」と展望を語った。若き日の苦労話や、長男でアイドルグループ「SUPER EIGHT」の忠義さん(40)との関係など、内容を詳報する。(東京支社・小林千剛)
◆新潟県を含む出店戦略
-40年前に大阪で創業し、全国650店以上の一大チェーンに育てました。
「成長につれて夢が大きくなった。すでに27都道府県に出店しているが、日本地図を全て埋め、海外展開も含めて店舗数で世界一になりたい。日本の食は世界のブランドになっている。世界中に焼き鳥を知ってもらい、感動を提供したい」

-従来の東京、名古屋、大阪といった大都市展開から、近年は新潟県など地方への出店を増やしています。
「東名阪へのドミナント(集中出店)は大体埋まった。地方出店は、社員が独立してつくるなどした17社と協力し、面で展開する。新潟の計画は、出店を希望した元社員に任せている」
「国内650店のスケールメリットで仕入れ値を下げるなどし、390円均一で提供できる。鮮度のいい食材を地元中心に仕入れる。各商品の原価は違っても、組み合わせて利益を出すノウハウがある」

-地元飲食店は、大手の進出を脅威にも捉えます。
「鳥貴族がテナント出店すると、(周辺に)集客力が生まれるとの声を競合他社からもらう。競争だけではなく、ウィンウィンの考え。外食の良さが伝わって人が集まれば、...