カーフェリー「おけさ丸」で接客業務に当たる宇佐美悟さん
カーフェリー「おけさ丸」で接客業務に当たる宇佐美悟さん

 「佐渡島(さど)の金山」の世界遺産登録から1年。島内への観光客は約2割増え、インバウンド(訪日客)も目立ち始めている。訪れた人にとって“佐渡の顔”となるのは、観光スポットや宿泊・飲食施設、交通機関などで働く人たち。「自分たちが旅の印象を決める」というプライドを持ち、おもてなしの最前線に立つ、その仕事ぶりを紹介する。(6回続きの1)

 「ご乗船ありがとうございます」「足元にご注意ください」。7月、新潟港に着岸中のカーフェリー「おけさ丸」の入り口に立った佐渡汽船フェリー事務長、宇佐美悟さん(58)は、穏やかな口調で乗客を出迎えた。客室業務の最高責任者として、「佐渡島の玄関口」にふさわしいサービスを心がけている。

 乗客対応の仕事は、...

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