
ドラマケ-ションのワークに取り組む参加者=2025年6月、大阪市(撮影・林昌三)
一見して面白いわけではない。約50センチの距離で2人が向き合い、1人が左右、1人が上下に手を開いて、ぶつからないように交互に拍手をする。「餅つき」は、ただそれだけのワーク(身体活動)だ。言葉は使わない。
だが、拍手のテンポや方向を「あうんの呼吸」で変えるうち、場の空気が活気づく。約1分で相手を替える頃には、どちらも充実の笑顔だった。
6月下旬、大阪市のビルの一室に教員や企業の研修担当者ら初対面の16人が集まった。演劇と遊びの要素を取り入れ、コミュニケーション力を養う「ドラマケーション」のワークショップ。講師でNPO法人ドラマケーション普及センター理事長の幸野(こうの)ソロ(52)は「『餅つき...
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