日本維新の会の本拠地・大阪を中心に自民、公明両党の連立政権への参加容認論が取り沙汰されている。参院選で振るわず党勢が落ち込む中、看板政策の「副首都」構想を推進するとの理由からだ。安易な連立参加は埋没や消滅につながるとして、慎重論も根強い。共同代表に選出された藤田文武氏は党内融和を図りつつ、政権との間合いに腐心することになる。

 ▽実績

 「裏切りとの声もあるかもしれないが、政策実現が政治家の全てだ」。連立容認の口火を切ったのは、維新創設者の橋下徹氏だ。参院選翌日の7月21日、関西のテレビ番組で「自民、公明は弱っている。副首都構想一本に絞って、連立を組んだらいい」と踏み込んだ。

 副首都構想は、維新...

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