取材に応じる広陵の堀正和校長(左端)=10日午後、兵庫県西宮市
 取材に応じる広陵の堀正和校長(左端)=10日午後、兵庫県西宮市
 高校野球部員の不祥事による最近の処分例

 広陵高(広島)が107回目の全国高校野球選手権で初めて、不祥事により開幕後に出場辞退を決断した。交流サイト(SNS)の反響で引き起こされた異例の事態。かつて甲子園大会の出場辞退の多くは不祥事の責任を部として取る形だったが、同校の堀正和校長は中傷や爆破予告など生徒や学校の安全が脅かされたことを理由に「大会運営に大きな支障」「人命を守ることが最優先」と繰り返した。

 ▽注目度の高さゆえ

 発端の事案は1月に寮で起こった。学校は「上級生4人が1年生1人を個別にたたく、胸ぐらをつかむなどした」といった内容を報告。日本高野連は3月に審議して厳重注意処分とした。従来の基準に従い、発表はしなかった。

 しかし大...

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