慰霊碑「昇魂之碑」前で手を合わせるJR東日本職員の男性ら=7月、群馬県上野村
 慰霊碑「昇魂之碑」前で手を合わせるJR東日本職員の男性ら=7月、群馬県上野村
 「御巣鷹の尾根」に並ぶ墓標=7日、群馬県上野村
 金沢大の井出明教授
 「御巣鷹の尾根」に立つ慰霊碑「昇魂之碑」=7日、群馬県上野村
 墜落直前の機体が接触してできた「U字溝」=7月、群馬県上野村
 御巣鷹の尾根、昇魂之碑、U字溝(背景写真は(C)Google)

 520人が犠牲となった1985年の日航ジャンボ機墜落事故は、死者数が単独機の航空事故として今でも世界最悪だ。群馬県上野村の現場「御巣鷹の尾根」は、遺族以外にも公共交通機関の職員や市民が訪れ、安全を願う「聖地」となっている。遺族らの高齢化が進み、記憶の継承が課題となる中、識者は「事故の教訓を広く伝える場として活用すべきだ」と指摘する。

 ▽悼む

 7月上旬、セミの鳴き声が御巣鷹の尾根に響く中、埼玉県蓮田市の会社員竹本勉さん(51)は、バイクでのツーリングで立ち寄り「犠牲者を思いながら登った」と話した。JR東日本で車両の設計を担う中神匡人さん(54)は、都内から同僚と訪れ「4回目になるが、安全への思...

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