薬剤耐性菌の一種、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)
 薬剤耐性菌の一種、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)
 「抗菌薬は最後まで飲み切って」と呼びかける政府の薬剤耐性菌に関する啓発ポスター(内閣感染症危機管理統括庁ホームページより)

 「薬剤耐性菌」が大きな問題になっています。

 Q 薬剤耐性菌とは。

 A 多くの肺炎や結核など、細菌が引き起こす感染症の治療には抗菌薬(抗生物質と呼ばれることもあります)が使われますが、こうした薬が効かない細菌のことです。治療が難しくなり、患者の重症化や死亡を招くこともあります。

 Q どんな種類があるの?

 A メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)や多剤耐性緑膿菌などがあります。激しいせきが続く感染症で、今年記録的な流行になっている「百日ぜき」でも、原因細菌の中に抗菌薬の効かないものがあると報告されています。

 Q どうして薬が効かなくなるの?

 A 抗菌薬は細菌の増殖を抑えたり殺したりするため、...

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