創業者の市村清
 創業者の市村清
 国内初のベルトコンベヤー方式によるカメラの生産現場=東京都大田区
 1950年発売の二眼レフカメラ「リコーフレックス☆(ローマ数字3)型」
 1955年発売の卓上型複写機「リコピー101」
 コピーやスキャンなどの機能を備えた複合機
 最新のコンパクトデジタルカメラ

 事務機大手。創業者の市村清が1936年に「理研感光紙」を設立したのが起源だ。市村は理化学研究所系の感光紙の販売代理店を経営していた縁で、理研所長の大河内正敏に商才を認められ、設計図の複写などの用途があった感光紙事業の一切を任された。(共同通信=出井隆裕記者)

 理研が開発した白地に青の線が出る感光紙は複写した際に見やすく当時としては画期的な商品だった。市村は九州の代理店経営者に過ぎなかったが、抜群の販売実績を誇っていた。

 太平洋戦争後、二眼レフカメラ「リコーフレックス3型」が大ヒット。国内初のベルトコンベヤー方式による大量生産で価格を大幅に抑えた。1955年には1分で5枚のコピーが可能な卓上型...

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