
創業者の市村清
事務機大手。創業者の市村清が1936年に「理研感光紙」を設立したのが起源だ。市村は理化学研究所系の感光紙の販売代理店を経営していた縁で、理研所長の大河内正敏に商才を認められ、設計図の複写などの用途があった感光紙事業の一切を任された。(共同通信=出井隆裕記者)
理研が開発した白地に青の線が出る感光紙は複写した際に見やすく当時としては画期的な商品だった。市村は九州の代理店経営者に過ぎなかったが、抜群の販売実績を誇っていた。
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