廣瀨グループが5月に開業したサウナ施設「sauna100」=新潟市中央区南万代町
廣瀨グループが5月に開業したサウナ施設「sauna100」=新潟市中央区南万代町

 総合建設業の廣瀨グループ(新潟市西区)は「都市観光」を切り口にした新規事業を新潟市中央区の市中心部で展開する。5月にJR新潟駅前でサウナ事業をスタート。年末には町屋風の宿泊施設を本町通りにオープンさせる。地権者として参画する旧新潟三越跡地(古町通6)の再開発に併せ、市中心部の活性化につなげたい考えだ。

 旧新潟三越跡地を巡っては、廣瀨などでつくる再開発準備組合が、商業施設や住宅などが入る高さ約150メートルの複合ビルを計画。廣瀬雄一専務は今回の新規事業について「市中心部の活性化策の一環。これまでにはない施設を提案したい」と説明する。

 5月にオープンしたサウナ店「sauna100」は、南万代町の自社所有物件の2階に開設した。旧新潟三越の再開発でも温浴施設導入を検討しており、その運営につなげたい考えだ。投資額は約1億5千万円。大小2室のサウナのほか、坪庭やふんだんに使った木材で、都市にいながら緑が楽しめるとPRする。

 年末の開業を目指す宿泊施設「TO VILLA STAY新潟本町」は本町通6のアーケード街に計画。商店跡地を取得し、町屋風の2階建て建物を昨年末から建設している。投資額は約3億5千万円。

廣瀨グループが建設中の町屋風宿泊施設「TO VILLA STAY新潟本町」=新潟市中央区本町通6

 4棟6部屋で構成し、延べ床面積は計約600平方メートル。2棟はメゾネットタイプの各2部屋。2棟は貸し切りにする。スタッフは常駐させないことで、人件費コストを抑える。

 市中心部の宿泊施設はホテルが中心で、温泉旅館のような形態の施設がないことに注目。4、5人の家族連れなどにも対応可能とする。サウナ付きの部屋も用意し、調度品などにもこだわって高級感を持たせる。

 廣瀬専務は「新潟市内で雰囲気がある町並みが残るのはやはり古町。少しずつ実現可能なプロジェクトを進め、...

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