
夜明け前、自らも作業を手伝うブドウ畑にやってきた小野梨奈。「日本での有機還元葬を実現させたい」と目を輝かせる=2025年7月、長野県東御市(撮影・今里彰利)
作り込んだ装飾物を頭に載せ、幅広い年齢層の男女が次々と舞台に登場する。若者と外国人でごった返す東京・渋谷で、自分らしさを表現するヘッドドレスパレードが始まった。死について考えるイベント「Deathフェス2025」(主催・一般社団法人デスフェス)のオープニングだ。
イベントテーマは「死をもっとポップに、終活を再定義する」。4月14日を「よい死」の日と定めて前後の6日間、死を巡る鼎談(ていだん)やワークショップなど約70のプログラムを用意し、4千人以上が来場した。充実した内容は研究者や海外メディアからも注目を集めた。
仕掛け人の一人がデスフェス共同代表の小野梨奈(おの・りな)(47)。パレードに...
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