利用者の自宅を定期訪問するケアマネジャーの東陽子さん=10月、奈良県黒滝村
 利用者の自宅を定期訪問するケアマネジャーの東陽子さん=10月、奈良県黒滝村
 利用者の自宅を定期訪問するケアマネジャーの東陽子さん=10月、奈良県黒滝村

 介護現場で司令塔役のケアマネジャー(ケアマネ)が、介護の計画作成や関係機関との連絡調整といった本来の業務を超えた「シャドーワーク」に追われている。要介護者らの身辺の世話やトラブル対応などが常態化。国は業務整理の議論を進め自治体も支援に乗り出すが、専門家は「放置すれば働き手がいなくなる」と警鐘を鳴らす。

 「助けてほしい」。奈良県黒滝村の社会福祉協議会に相談の電話が寄せられ、ケアマネとして働く東陽子さん(56)は勤務開始直後、体が不自由な利用者宅に駆け付けた。薬液を注入する医療機器が正常に動いておらず、かかりつけの訪問看護師に連絡した。

 介護支援専門員であるケアマネは、要介護者らが訪問介護やデイ...

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