
ラトニック米商務長官(左)がX(旧ツイッター)に投稿した赤沢経済再生相と手を取り合う写真
トランプ米政権の対日関税を巡り、日本は求め続けた大統領令の署名にこぎ着けた。その引き換えに差し出したのが避けたかった共同声明と対米投資を巡る覚書。最後まで米側が主導権を握り、日本は譲歩を迫られた。それでも米側が日本の履行に納得しなかった場合には関税を引き上げられる恐れがくすぶる。
▽延長戦
「歴史的だ」。今回の日米合意の主役となった赤沢亮正経済再生担当相とラトニック商務長官は4日、交流サイト(SNS)で対談動画を公開し、共にたたえあった。その直前には、2人は米商務省で記者を前に固い握手と抱擁を交わした。赤沢氏の顔は紅潮していた。
日米関税交渉は7月22日の合意後も曲折を重ねた。米側は受け入れ...
残り951文字(全文:1251文字)