化学、鉄鋼業界などの最近の主な再編
 化学、鉄鋼業界などの最近の主な再編

 石油化学3社がプラスチック素材事業を統合する。人口減少による内需の落ち込みに加え、中国の設備増強で市況も悪化。供給過剰による国内企業への再編圧力は強まっている。生き残りには、他社との違いを生み出す脱炭素技術が鍵になりそうだ。

 ▽需要低迷

 「さまざまな産業の基盤となる不可欠な製品だ。足腰を強くして日本の経済安全保障に貢献する」。三井化学の橋本修社長は10日のオンライン記者会見で、こう力を込めた。

 ポリオレフィンは原油を精製した際の副産物であるナフサを原料とし、国内のプラスチック生産量の半分を占める。レジ袋のような身近なものからリチウムイオン電池の材料まで用途は多岐にわたるため、関連産業への影響...

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