ロシア無人機の撃墜を確認し、演説するポーランドのトゥスク首相=10日、ワルシャワ(ポーランド首相府提供、ゲッティ=共同)
 ロシア無人機の撃墜を確認し、演説するポーランドのトゥスク首相=10日、ワルシャワ(ポーランド首相府提供、ゲッティ=共同)
 ロシア無人機の撃墜で、損傷した住宅を調べるポーランド軍兵士=10日、ポーランド東部(ロイター=共同)

 ロシアの無人機がポーランド領空に侵入し撃墜された事件は、欧州の北大西洋条約機構(NATO)加盟国に強い緊張をもたらした。ロシアはポーランド領空深くに入り、NATOがどういう出方をするのか試すことを狙った可能性も。欧州側は臨戦態勢を取り、3年半以上に及ぶウクライナ侵攻がNATO軍との紛争に急拡大し得るリスクがあらわになった。

 ▽入念に準備

 「第2次大戦後、最も戦争に近づいた」。ポーランドのトゥスク首相は10日、議会で「ロシアが一線を越えた。以前とは比べものにならないほど危険な状況になった」と懸念を示した。

 最初の無人機侵入を確認したのは9日午後11時半ごろ。米紙ウォールストリート・ジャーナルに...

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