
情報の不正持ち出し事案で、記者会見する日本生命保険の赤堀直樹副社長(中央)ら=12日午後、東京都千代田区
日本生命保険から三菱UFJ銀行など販売代理店へ出向していた社員による情報の不正持ち出しは6年弱で600件を超え、組織にはびこる悪弊であることが浮き彫りとなった。業界全体では、出向者を通じた顧客情報の不正取得が昨年発覚し、法令順守意識の甘さが露呈。「業界全体の問題」とみる金融庁は監督強化に踏み切る。
▽日常的
「ルールの徹底をしてきたと自負していたが、不正競争防止法についての教育が残念ながらできていなかった」。日生が12日に開いた記者会見。赤堀直樹副社長は組織として情報管理に問題があったと認めた。
日生は情報の不正取得に出向者が手を染めたのは、自らの評価が上がることを期待していたためだと説明。...
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