
2025年9月12日、米・ニューヨークの国連本部で開かれた国連総会で演説するパレスチナのマンスール国連大使(ロイター=共同)
国連加盟国の4分の3が12日、パレスチナ国家樹立によるイスラエルとの「2国家共存」を求めた。パレスチナを国家承認する流れは勢いを増すが、国連では正式加盟国ではなくオブザーバーの立場だ。加盟には安全保障理事会の承認が必要で、米国の拒否権が壁となる。パレスチナ側は国連総会議長を出して国際社会で確固たる地位を築く秘策を温める。
▽前進
「本日この総会で響き渡った圧倒的なメッセージに耳を傾けるように」。2国家共存を支持する「ニューヨーク宣言」が142カ国の賛成で採択されると、総会議場の自身の席からパレスチナのマンスール国連大使が、反対したイスラエルと米国に当てつけるように訴えた。
国連未加盟のパレス...
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