
自民党の麻生最高顧問(左)と岸田前首相=7月、東京・永田町の党本部
自民党総裁選では、旧派閥の影響力が色濃く残っている。後継首相をうかがう「ポスト石破」候補は、続々と元領袖に協力を要請。唯一存続する麻生派トップも対象に、「重鎮詣で」に余念がない。旧派閥を軸とした票固めも垣間見える。派閥裏金事件に端を発した党勢低迷が長引く中、派閥政治と完全に決別できないまま、権力闘争が始まる。
▽激励
「総裁選に出ると決めました」。12日昼、衆院第1議員会館。小林鷹之元経済安全保障担当相は岸田文雄前首相を訪ね、意気込みを語った。岸田氏は「大事な総裁選だ。頑張ってほしい」と応じた。
11日には高市早苗前経済安保相も岸田氏と面会し「気持ちを固めた」と伝達。8日は旧岸田派の林芳正官...
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