神経性過食症に対するオンライン認知行動療法を開発した福井大・子どものこころの発達研究センターの浜谷沙世助教(右)と水野賀史准教授=福井県永平寺町
 神経性過食症に対するオンライン認知行動療法を開発した福井大・子どものこころの発達研究センターの浜谷沙世助教(右)と水野賀史准教授=福井県永平寺町
 神経性過食症に対するオンライン認知行動療法

 食べ過ぎを繰り返し、太ることを恐れて吐いたり下剤を乱用したりする神経性過食症は、深刻な健康被害を伴う精神疾患だ。考え方や行動のゆがみを直す認知行動療法が有効であることは分かっているが、専門家が少なく、地方では受けにくい問題もある。福井大など国内7医療機関からなるチームは、自宅で手軽に受けられるオンラインの認知行動療法を開発し、約半数の女性患者で日常生活に支障がない程度に回復させる効果があったと米医学誌に発表した。

 ▽20代女性で多い

 神経性過食症は食事をコントロールできずに短時間に大量の食べ物を食べてしまう症状で、嘔吐や下剤乱用、絶食、過剰な運動といった代償行動を繰り返す。体重に対する過度の...

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