イスラエルによるカタール空爆の構図
 イスラエルによるカタール空爆の構図

 パレスチナのイスラム組織ハマス幹部を狙ったイスラエル軍のカタール空爆を受け、湾岸アラブ諸国に動揺が広がっている。カタールには米軍の基地があるが、空爆したのは米同盟国のイスラエルで、脅威があらわになった。カタールと同様、米国に安全保障を頼る湾岸諸国に対米不信が起こる可能性も指摘される。

 ▽落胆

 石油や天然ガスへの依存脱却を目指し産業多角化を進めてきたカタール。高層ビルが立ち並ぶ首都ドーハの住宅街が9日に空爆され、煙が上がった。ドーハにはハマス政治部門が拠点を置く。驚いたカタール市民から「もっと防衛システムに投資すべきだった」「(イスラエルに対抗するため)先端技術が必要だ」といった声が口々に出た...

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