
ブランド「GNU」の商品
食器や文化財などに使われてきた漆をファッションに取り入れたら…。そんなアイデアから生まれた「漆のアパレル」が、意外性のある組み合わせや希少性で人気となっている。仏壇店が立ち上げたブランドや、樹液を採り切ったウルシの木を有効活用する取り組みが始まっている。
「若い人は漆に全く興味がないし、知る機会もない。このままでは技術を継承する場所がなくなってしまう」。滋賀県長浜市に伝わる長浜仏壇の技を継ぐ「カネイ中川仏壇」の5代目で塗師の中川喜裕さん(35)は、こうした危機感からさまざまな試みを進めている。
仏壇には漆が使われているが、生活スタイルの変化により仏壇がない家庭も増加。農林水産省の統計によると...
残り730文字(全文:1030文字)