SNSの被害相談件数と利用率の推移
 SNSの被害相談件数と利用率の推移

 誹謗中傷やプライバシーに関わる情報の拡散といった交流サイト(SNS)上のトラブルは後を絶たない。総務省が運営を委託する団体に寄せられた2024年度の被害相談は6403件。近年は6千件前後で高止まりし、投稿の削除希望が立て続けに届く。政府は、情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)で増加傾向に歯止めをかけたい考えだが、対策はSNS事業者の裁量に委ねる面が多く、一筋縄ではいかない。

 ▽集中

 SNSの利用者層は年々広がっている。総務省によると、24年の利用率はX(旧ツイッター)が50・3%、インスタグラムが60・9%といずれもこの10年で大きく伸び、国民の半数以上が触れるサービスに成長した。

 そ...

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