南北軍事境界線がある板門店で並ぶ、トランプ米大統領(左)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(肩書きは当時)=2019年6月(東亜日報提供、ゲッティ=共同)
 南北軍事境界線がある板門店で並ぶ、トランプ米大統領(左)と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(肩書きは当時)=2019年6月(東亜日報提供、ゲッティ=共同)
 最近の米朝の動き(写真はAP、新華社)

 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記がトランプ米大統領に対し、北朝鮮の核保有を認めるのであれば対話に応じる可能性があると表明した。2019年に非核化を巡る米朝対話が途絶した後、金氏は国連制裁下でも独力で経済発展を目指す「正面突破戦」を宣言。新型コロナウイルス禍を乗り越え、核・ミサイル開発を着実に進めたことで持久戦に自信を深め、制裁解除を求めない姿勢に転じた。

 ▽新局面

 「非核化を騒ぎ立てながら制裁を加え、無駄なことを続ければいい。時間はわれわれの味方だ」。21日、最高人民会議で演説した金氏。日米韓当局者の関心は制裁に関する発言に集まった。

 19年2月、1期目のトランプ氏はベトナムでの金氏との会談で...

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